あなたは将来子どものためにお金を貯めたいけど、株は怖い…そんな悩みを持ってませんか?または配偶者の不安が解けないと悩んだり、子どもに株を簡単に教えたい。なんて方も増えているのではないでしょうか。とくに子育てしながらお金や株のことまで学ぶのは大変です。そこで今回は「小学生でも簡単にわかる!」というのを目標に、株について簡単にまとめてみました。
この記事では、
・そもそも株って何?
・株を始めたいけど、知識が全くない
という人向けに説明をしていきます。まずはこの記事でざっくりと株のことを理解していただき、更に学びたい方は実際に投資してみたり、書籍を読んでみる。そんな流れになってもらえたら嬉しいです。
ちなみに私は株式投資歴8年、元デイトレーダー。特別凄い投資家ではないですが、自分の勉強の意味も込めて「わかりやすさ」を重視して記事を書いてみました。
株式をわかりやすく言うと
株とか株式とかよく聞くけど、今までスルーしてきた。という人も多いのではないでしょうか。
いったい、株って何なのでしょうか?
「株」は正式には「株式(かぶしき)」と言います。
「株式会社」はよく聞きますよね。世の中にはほんとにたくさんの株式会社があります。
株は、簡単に言うと、会社がお金を集めるための仕組みです。
会社を運営(うんえい:仕事を続けていく感じ)していくためにお金が必要なことは、何となくイメージがつくでしょう。
株式を身近なもので例えてみる
でも、その会社を運営していくお金ってどうやって集めるんでしょうか?お金を貸してくれるところといえば、銀行がありますが…
そんな疑問を解決するため、ここからは例をあげて考えてみましょう。
あなたはラーメン屋のオーナー(店主)だとします。
あなたはラーメンに使う麺をお店から購入して、ラーメンを作っていました。でも麺を毎回購入するとお金がかかります。
そこで、おいしくて安い自家製麺をつくるために「製麺機」を購入したいと考えました。しかしその製麺機は3千万円ほどするため、高くて買えません。
あなたは銀行に「おいしいラーメンを作りたいから、3千万円貸して」とお願いしました。
銀行は「貸してもいいけど、1年ごとに50万円くらい利子としてもらうよ」と言いました。
1年ごとに50万円も多く払わなきゃいけないのかー…それじゃあ返すのが大変だから、やめよう。
でもどうしよう。そうだ!あなたはひらめきました。
「うちのお店を応援してくれる人からお金を借りて、その代わりに何かプレゼントしよう。」
こうしてあなたは、応援してくれる人たちからお金を借りることができました。
その代わりに、稼いだお金をその人たちに少しずつ分けて、お土産に「自家製のなると」もプレゼントしたのでした。
※実際はラーメン屋さんが株式会社であることは少ないと思いますが、あくまで例です
株式会社と株主
例えが無理やりかもしれませんが…いかがでしょうか。実はこれが「株式(株)」の仕組みなのです。
上の例でいうとラーメン屋が「株式会社」
応援してくれる人が「株主」
お土産の自家製なるとが「株主優待」です。
あなたは株主から集めたお金で「製麺機」を買い(設備投資)、
製麺機でつくったおいしい麺で稼いだお金を応援者に「配当金」として分け与えるのです。
株は株式会社が発行し、株を購入した人を「株主(かぶぬし)」と言います。
株主はその株式会社の一部を買っているようなものなので、会社のオーナーの1人と言えます。
株式会社は集めたお金「資本金(しほんきん)」で設備を買ったり人を雇ったりします。
そして得た利益を「配当金(はいとうきん)」という形で株主にプレゼントします。
「株主優待(かぶぬしゆうたい)」として、何かをプレゼントしてくれる会社もあります。
♣例えばファミリーレストランの株主優待には、お店で使えるクーポン券などがあるよ
銀行と株主の大きな違い
上の例でも出てきましたが、銀行と株主の大きな違いは「利子」です。銀行からお金を借りると、利子としてお金を多く返す必要があります。
でも株主から集めたお金は、返さなくていいんです。
そのかわり、会社に利益が出たら配当金を株主にプレゼントするんですね。
このプレゼントのような美味しい部分がないと、誰もお金を出してくれませんよね。
株価って何?
株式のことがなんとなくわかってきたところで、次に株価について説明します。
株価(かぶか)とは株の値段のことです。株を買う場合、支払う金額はその時の株価で変わります。
株価のイメージ
たとえばあなたがA社の株を買う場合。
A社の株を買おうとした日、株価は¥1,500でした。A社には「最低100株(株を100個)から買ってくださいね」という条件がありました。
そのためあなたが支払った金額は、¥1,500×100株=¥150,000
¥150,000を支払い、あなたはA社の株を100株入手しました。
※実際には購入手数料や注文方法による価格変動のリスクがあります
こんなイメージです。ちなみに株価というものは日々変動(値段が変わる)しています。
ではなぜ、株価は変動するのでしょうか?
株価が変動する理由は?
株価が毎日のように変動する理由はなぜでしょうか?
まず株価が上昇する理由から。
株価が上昇する理由の1つは、株を「売りたい人」より「買いたい人」が多いからです。
・その会社の商品やサービスがよく売れている
・その会社がこれから成長しそうだ
このようなプラスのことがあると、「買いたい人」がたくさん株を買い株価が上昇します。
「売りたい人」も少ないので株価が下がることも少ないです。
つまり、人々が期待して株がたくさん買われると、株価が上昇するのです。
株価が下落(げらく)する理由は、上昇する理由と逆の場合。
「売りたい人」より「買いたい人」が少ないから。
・その会社の商品が売れていない
・その会社は成長しそうにない
・何か不祥事(良くないこと)を起こしてしまった
このようなマイナスのことがあると、「売りたい人」が多くなり株が売られてしまいます。
主に、人々が応援したくない、とか危ないと思ったときに株価が下がってしまうのです。
しかし、現実にはこんなにシンプルではありません。
株をたくさん持っている投資家や投資グループによる「心理戦」のようなものがあるのです。
投資家グループが、ある会社の株をあえて大量購入し、一時的に株価を暴騰(ぼうとう:急に株価が上がること)させることがあります。
これをチャンスと思った他の投資家もその株を購入し、グングン株価が上がります。
グングン株価が上がったところで!株価を暴騰させた投資家グループが一気に株を売り、大量のお金をゲットします。
株が大量に売られたので株価は大暴落…他の投資家は大損。なんてことが普通に起こるのです。
これはあくまで一例です(わかりやすさを重視しているので、チャートの形がおかしい!とかツッコミはご遠慮ください)
景気や会社の経営に関係なくこのようなこともあるので、注意が必要ですね。
政治的な問題や心理戦はあるけど、基本的には「人々の期待」が株価につながっている、と考えていいと思います。
株価が上がると、どうなる?
株価が上がるとなんとなく良いことな気がしますが、株を分配している会社にはどのようなメリットがあるのでしょう?
・株で集めたお金で設備を買ったり、人を雇える
・株をもっと多く買われるようになる
・世間の信頼が厚くなる
株価が上がるということは、会社にお金が集まります。そのお金で新しい設備を買ったり、人を雇ったり、最先端の研究をしたり。
それで前よりももっといい商品やサービスをつくることで、より期待されるようになります。
簡単にいうとこれが株価が上がったことによる会社のメリットです。
そして株価が上がる=業績がよくなる と、会社は「配当金」を株主にたくさん与えてくれます(基本的には)
ざっくり計算すると、¥1,500の株を100株買い、配当金が4%出るとすると、配当金は¥1,500×0.04×100株=¥6,000となります。
この配当金のように定期的に受け取れる利益のことを「インカムゲイン」と呼びます。
この会社からもらう配当金(インカムゲイン)でお金が増えることが、1つ目の株主のメリットです。
株のメリットは配当金だけじゃない
株をやっていてもう1つ大きな利益を得る方法があります。
それは、買った株を売ったときに得られる利益で儲けること。これを「キャピタルゲイン」と呼びます。
株価が安いときに買い、高くなってから売ると、その差分は儲け(キャピタルゲイン)となります。
銘柄にもよりますが、短期的に見た場合は株の値動き(変動)が激しい銘柄ほど、ハイリスク、ハイリターンになるのです。
実際の例では、例えばトヨタ自動車は、2023年の1月には株価が約1,900円、9月には約2,500円になりました!
トヨタ自動車の株を2023年1月に1,000株持っていたとすると、
1,900円 × 1,000株 = 1,900,000円
190万円くらいで購入したことになり、これが9月になると
2,500 × 1,000株 = 2,500,000円
250万円くらい。約60万円もお金が増えたことになるのです!
もちろん、この逆もあり得るのが怖いところ。これが逆だった場合、60万円お金がなくなったことにもなります。
よくわからないけど、とりあえず買ってみよう!といきなり大量に投資するのは危険ということがわかりますね。
株のメリットは単にお金が増えるだけじゃない
ここまではお金を稼ぐことしか書いていませんが、実は株によるメリットは他にもあります。
それは、社会の動きに敏感になったり、詳しくなること。
株をある程度本気で取り組もうとすると、会社の情報や社会の流れを把握する必要があります。そうしないと損してしまうので。
すると、今まで興味がなかった政治のこと、海外のニュースのこと、法律のこと、様々なことに敏感にならざるを得ません。
社会に出て1人の自立した人間となるなら、社会の情報を得ることはとてもプラスなことですね。
それに「この会社がこんな商品を作っていたのか」とか「このサービスはこの会社がやってたのか」という出会いにも似た発見と喜びを感じることもあります。
株は、お金を増やすだけでなく、世の中の流れを知ることもできるとても有益なものなのです。
株式投資を勉強して、少しでもいいので運用してみるのがおすすめ
ここまで雑なイラストを見ていただきありがとうございました。わかりやすさを重視したので、ちょっとおかしな表現もあったかもしれませんが、ご了承ください。
繰り返しになりますが、2023年現在、日本もついにインフレ時代に入ったと言われています。つまり、現金預金だけではお金の価値が減っていってしまうリスクが高いということ。
まずは証券会社に口座を開設し、少額でも投資してみるのをオススメします。
ちなみにNTTとか、トヨタとか企業単体に投資することを個別株(こべつかぶ)投資といいますが、こちらはリスクが高いです。
本当に興味がある人にしかオススメはできません。
リスクは極力抑えつつ、将来のためにお金を運用したい!という方には、投資信託をオススメします。
結論から言うと「全世界株式(オールカントリー)」という投資信託に投資しておけば、比較的低リスクでありつつ、長期間投資することでお金が増える確率も高いです(絶対はありませんが)
この辺りの知識をとってもわかりやすく学べる本が「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方教えてください!」です。楽天証券経済研究所客員研究員である経済評論家の山崎元さんが、とってもわかりやすく教えてくれるので、オススメです。
まだ株式投資をやっていない、という方は、ぜひ始めて将来に備えましょう!