離島移住、スローライフ、憧れませんか?以前、小豆島を初め瀬戸内海を旅したことがあるのですが、それは魅力的な場所でした。「ここなら、移住していいかも!」と思えたのです。そして、本気で移住を考えて情報収拾したので、記事にします。
結果、別の場所に移住したのですが…小豆島はとても良い場所。今回は、小豆島への移住情報について、子育て家庭目線でお送りします。
そしてなぜ小豆島じゃない場所に移住したかも触れたいと思います。
この記事は、
・島暮らしや海の近くは憧れるけど、不便なのは嫌
・島だと、子どもの学校が気になる
・海外は無理だけど、言葉が通じるなら島暮らししてみたい
という人に特にオススメです!
瀬戸内海に浮かぶ、小豆島の魅力
小豆島(しょうどしま)は香川県の島で、瀬戸内海にあります。島1週は約140kmあり、車で2時間ほど。
出典:小豆島町 公式サイト
岡山県や香川県からフェリーでしか行けないのですが、魅力たっぷりな島なのです。どんな魅力があるか、ご紹介します♪
穏やかで美しい海
早朝のエンジェルロード。波も穏やか。
小豆島の海は瀬戸内海なので、内海です。波が少なくとても穏やか。
太陽の光で、キラキラと輝くのが印象的な海です。
海なんですが、潮の香りはあまりしません。たくさんの河口があるというのも影響しているようですが、塩分が少なく海のようにベタベタもしません。
海水浴のベタベタが嫌な人にはいいですね!
また干潮と満潮の差が激しく、エンジェルロードのような一定時間だけ現れる道も存在します。
海を見ながらゆったりとしていると、とても気持ちがいい島です。
独特の農産物が豊富
小豆島は、有名な特産物がたくさん。しかもどれも「また食べたい!」と思うほど美味しいものばかり!
まずはオリーブ。日本のオリーブはほとんどが小豆島で生産されたものなんです。
日本で始めてオリーブの生産に成功した場所で、今では食用だけでなくたくさんのオリーブ製品が作られています。
最近ではハーブの生産もさかんだそうです。オリーブとハーブなんて女性が喜びそうですね!
次にそうめん。小豆島の「手延べ素麺」は日本三大素麺の1つなんです。
特産品のごま油を使いながら練るそうめんは、ツルツルっと食べれるのにコシもあり、めちゃくちゃうまい!
私は冬に食べたのに「何杯でも食べたい!」と思うほどでした。
また、醤油の一大産地としても有名です。現在でも木桶を使用しており、しかも蔵元自ら桶を作るそうです!木桶は100年以上使われているのも多くあり、伝統を守っている貴重な産業。
そしてただ守っているだけではありません。私は小豆島の醤油を使った「ひしお丼」という丼物のご飯を頂いたのですが、涙が出るほど美味しかった!
出典:神戸-小豆島ジャンボフェリー 公式サイト
小豆島の野菜と醤油を使ったひしお丼は、他のどんな場所の丼よりも美味しいと感じました。ああ、食べたい…
私は「井上誠耕園」さんのひしお丼を頂いたのですが、他のお店では「さしみ丼」など色々な種類があるようです。食べてみたい…
その他にも野菜、果物、魚介類と豊富にある小豆島は、グルメの島と言っても過言ではありません♪
カラッとして過ごしやすい気候
島にはオリーブの樹がたくさん
小豆島の気候は「瀬戸内海型気候」と呼ばれるそうで、年中過ごしやすい場所です。
島なんですが、空気はカラッとしているのです。列島の山に季節風がブロックされ、乾いた風がやってくるためだそう。
乾いた風のおかげで植物は水が少なくても育つよう油を蓄える。だから、オリーブがよく育つんですね!
降水量も年間約1000mmと少なく、全国平均の半分ほどで、地中海と似ているとのこと。そのかわり、夏の水不足は深刻です。メリットデメリットは表裏一体ですね。
雪はほとんど降りません。せいぜい年に1~2回とか。冬の気温はまれに0度近くまで下がることもあるそうですが、雪がないのはいいですね。
移住を促進しており、補助が手厚い!
小豆島は高齢化が進んでおり、人口の4割が高齢者。そのため、IJUターンを促進しています。
ちなみに小豆島には「小豆島町」と「土庄(とのしょう)町」がありますが、いずれも補助内容に大差ないようです。
移住者に嬉しいのは、家賃補助です。こちら、条件を満たせば最大2万円/月の補助を2年間もらえます!
また、賃貸住宅にかかる初期費用を、1度だけ最大6万円まで補助してくれます。
この額の補助は、全国でも珍しいですよ。過疎地でもなかなかありません。
土庄町のサイトはこちら↓
土庄町移住定住促進賃貸住宅家賃等補助金
ただし、どこの自治体でもそうですが補助金には予算があります。移住を検討する際には、必ず確認してくださいね!
子どもを育てやすい環境が揃っている
私は子どもが2人いるので、移住検討にあたり学校などの情報も調査しました。自然が豊かなので子どもにとっては遊ぶところも多く、新しい学校もあり勉強もしやすそうな環境ではないかと思います。
子ども医療費は無料!
小豆島は、子どもの医療費負担が中学校卒業まで無料です!(もちろん健康保険を使った診療)
過疎地でも県や市によっては、自己負担500~1000円/診療ごと となっている自治体もまだまだあります。
無料というのは子育て家庭には嬉しいですよね!
教育期間は一通り揃っている
小豆島には幼稚園・保育園~高校まで、一通り揃っています。
また「島の高校だと、学力とかどうなのかな~…」と心配になる人もいるのでは?
小豆島では、2017年に島に2校あった高校を合併・新設し「香川県立小豆島中央高等学校」ができました。
出典:Wikipedia 香川県立小豆島中央高等学校
こちら生徒数は546名、コースは文系、理系、総合、特進と、ひととおり揃っているのです(2018年6月時点)
偏差値は49前後で「普通」のようですが、島の子がほぼ無条件で集まってくる高校で偏差値”普通”なら、優秀な方じゃないかなと予想します。勉強する子はどこに行っても勉強しますから。
校舎もキレイだし、本州の下手な高校に行くよりいいんじゃないかと思ってしまいます。
自然豊かな遊び場
google map上では、大きな公園は3つ。こちらはイベントや観光に使われそうですが、普段使いでも楽しめそうな公園です。
でも小豆島は海あり、山ありで自然が豊か。子どもにとっての遊び場には問題ないです。
こちらは「オリーブ公園」。観光地になっていますが、広い芝生もあるので走り回れます。
実は小豆島は「迷路のまち」とも呼ばれています。海賊から身を守るために複雑な構造にしたとか。
上の写真のように、細くて風情のある道があって、面白いです!子どもたちがかくれんぼとかできそうですね!
こちらは「オリーブビーチ」。周囲が海なので、キレイな海での遊びも気軽にできちゃいます。
また、小豆島は都会ではないですが、フェリー1本で高松市の都会に出ることができます。
ただし、子どもの部活動で遠征などがあると、大変だそうです。フェリーで出なきゃいけないですからね。
医療機関は病院3施設、診療所が2つ。ちょっとした病気なら問題なし。
離島という不便さはありますが、島にしては利便性や学業面でもいい環境だと思います。
ネットは光回線が全面開通してる!就職先はどう?
移住では就職先も気になりませんか?
小豆島はオリーブ、そうめん、しょうゆなど世界に売り出せる特産物があります。
そのためオリーブ農園、そうめん工場、しょうゆ工場の求人は多いようです。
それに加え、レストラン、宿など、観光業もあります。
また、そのような特産物を扱う企業や観光業にとって、これから重要なのはインターネットによる集客や販売。求人をみると、IT・Web関連の求人も一部あったのが印象的でした。
豊富な特産物と、ITを活かした仕事が重要になりそうです。
ちなみに小豆島の商工観光課で、「移住&就職フェア」を開催したことも(平成29年情報)。
現地で仕事したいなら、商工観光課のフェアを確認するのがいいかもしれません。
また私のような在宅フリーランスにとって、離島で困るのがインターネット回線。場所によっては、いまだに光が使えないとか、回線が安定しない場所があります。
でも小豆島は問題ありません。小豆島は全面的に光回線が使えます。
アイデア次第ですが、ECサイト、ブログ、ライティング等のネタの宝庫。フリーランスの幅も広がる地域ではないでしょうか。
ただし車は必須です。バスはありますが、島内すべて網羅しているわけではないので、運転免許は必要ですね。
物資は小豆島内で大体揃う。大きな買い物はフェリーで。
島内にスーパー、ドラッグストア、コンビニがあるので、日用品は問題なく揃います。「しまむら」もあるのでそこそこの衣料品も買えます。
スーパーとディスカウントストア情報
大きめのスーパーは島に4つあり、2017年には広めのディスカウントストア「コスモス 土庄店」もオープンしました。
とくに街中は品揃えも豊富なので、食材で困ることはありません。
ただし、島の北側にはスーパーはありません(個人商店はあると思います)。
フェリー情報
大きな買い物(家具、車、大型家電など)をするときは、フェリーで出かける必要があるようです。
小豆島の主要港である土庄港から、香川の高松までは、1日15往復ほどフェリーが出ています。乗船時間は約1時間。
他には高速船もあるようです。
赤ちゃん用の衣料品は少ないという情報を、ネット上でひろいました。
小豆島は離島のため、佐川急便などは中継料金というものがかかってしまいます。
しかしAmazonのヤマト宅急便なら、離島でも追加料金はかかりません。
赤ちゃん用品などは、Amazonで購入すれば、送料無料で購入できるかもしれませんね(送料は変わる可能性があるため、ご注意ください)
なにより都会の喧騒を離れスローライフがしたいなら、小豆島で物資に困ることはないと思います。
島だけど、津波など災害は大丈夫?
小豆島は島ですが、浮かんでいるのは瀬戸内海。太平洋側と比べれば、単純に津波が来にくそうな感じはあります。
しかし、香川県のハザードマップによると、小豆島の主に南側の地域は、最悪のケースで2mの浸水が想定されているようです。
また、洪水のハザードも街中に出ています。
正直日本全国、どこに災害が来てもおかしくないので、備えや避難場所の確認は必須ですね。
南海トラフを考えたとき、太平洋側よりはマシかも。くらいなら考えてもいいかもしれません。
あとは前出しましたが、水不足は深刻だそうです。ジメジメが少ない代わりに、乾燥は避けられない。もし移住したら、水の使いすぎには配慮が必要ですね。
人間関係や県民性はどうなの?
写真は香川県と関係ありません
香川県の県民性は、商売っ気があり、緻密で合理的。悪く言えばこざかしい、と言われるそうです。
穏やかな気候から温和で人当たりがいい人が多いのも特徴。
小豆島は島ですが、オリーブ、醤油、そうめんなどの特産物をうまく使って、伝統を守りながらもトレンドを追った上手な商売をしている印象があります。
そういう面からも、商売っ気があるというのは言えそうですね。
また、私が島で出会った人は、世話好きな人が多かったように思います。
自転車屋のおじさんなんかは、お茶しながら2時間もおしゃべりしちゃいました(笑)
また、小豆島は最近移住者に人気。29年度は島全体で300人を超える移住者がいたとのこと。
実際、私が「ひしお丼」を頂いたレストランの若いお兄ちゃんも移住者でした。
きらきらと目を輝かせながら、小豆島の魅力を語ってくれたのを、覚えています。
それからインバウンド(海外客)需要もあります。3年に1度、瀬戸内海の島々で開催される「瀬戸内国際芸術祭」で一躍世界に名を轟かせたのです。
つまり、小豆島は外国人観光客、移住者が多く訪れる島なのです。
外からの人が多い=よそ者も来やすい と言えます。
また、離島でまれに聞く「本土への恨み」なども聞いたことはないので、人間関係でのトラブルは少なそうですね!
ただし我が家は「島」の利便性をネックに、移住は断念…
ここまでベタ褒めしといて、我が家は長野県松本市に移住しました…
なぜ小豆島を断念したかというと、
やはり「島」であることの利便性の悪さ、です。
私は豊かな自然も好きですが、買い物や様々な屋内体験ができる複合施設も近くにほしいな…というワガママだということに気づいたのです…
小豆島はとても自然が素敵な場所。そして最低限の物は買える。ただ、旅行にも行きたいし、雨の日に子どもを連れてくイオンモールのような場所があるのは便利だよな…という気持ちが強くなってしまった。
ということで、我が家は移住をやめたのでした。
離島なのにとてもバランスのいい、移住にオススメの島!
小豆島は日本トップレベルの豊富な特産物、過ごしやすい気候、基本的な物や事は島で済んでしまう利便性と、可能性の詰まった島です!
子どもはきっと穏やかに育ってくれますし、自然が好きな大人なら満足のいく島です。
私にとって小豆島は日本で移住したい場所No.2で、とてもオススメですよ!