私は妻と子ども2人の4人暮らしをしています。第2子が生まれてから、子育てしやすい環境を求めて移住先を探していました。
日本中いろんな場所を検討して、ついに2018年末、長野県松本市に移住!
松本市に住んで早2年半。改めて、なぜ松本市に移住したのかを考えてみました。
美しい自然が近い場所で育児したかった
私は、子どもたちに本物の自然の良さを体験してほしいという想いがありました。
自分の故郷は秋田県のど田舎でしたが、子どもの頃はその田舎っぷりには何も感じていなかったです(多くを考えない子どもでした)
↑私の地元。秋田県横手市の外れ
でも、大人になってから気づきました。自然の中で育ったからこそ、自然のありがたさ、怖さ、素晴らしさを肌で感じていたんだなと。
人間というのは、本能的に自然を好むという「バイオフィリア」という説があるそうです。
美しい山、青い海、木々や鳥のさえずりに、心が落ち着く経験は誰しもあるのではないでしょうか?
子どもの頃にその素晴らしさに気づかなくても、本能的にその良さや大切さを知る。
そして本物の自然の恩恵を受ける。子どもにはそうやって育ってほしいのです。
でも、本当に美しい自然は、なかなか出会えません。
私は以前、栃木県や千葉県に住んでいましたが、どうも川が綺麗じゃなかったり、人口的な自然が多かったり「少し違うのかな」と感じていました。
もちろん、どこの地域にも良い点があります。栃木の山も綺麗で、日光や那須は素晴らしい。
千葉も発展している幕張は憧れるところもあったり、房総の海は綺麗だし。
しかし大抵そういった自然の美しいところは、不便なのです。
ところが長野県松本市は、利便性も結構良い上に、自然がすごく美しい!
松本市アルプス公園から臨む、壮大な北アルプス
上高地や乗鞍岳など、世界に誇るような自然は当然素晴らしい。
それだけじゃなく、街から遠くを見れば壮大な北アルプス。
市内には湧水。
そこら辺の川がとびっきりの透明度!
国道19号沿いの犀川。なんでもない道の途中から見える美しい川や自然
私は初めて松本市を訪れたときにこう思ったのです。
「これだ、求めてたのは」
ただの田舎じゃない。
その壮大さ、透明感、様々な表情をする本物の自然。これが松本市の第一の魅力です。
松本市は田舎すぎず、都会すぎなくて良い
自然の美しいところは、不便な場所が多い。先ほどそう言いました。
でも松本市は、自然の美しさと利便性を両立した街です。
イトーヨーカドーの立体駐車場から撮影した図。
鉄道あり。高速道路あり。バスやレンタサイクルも街中にあり。
空港だってある。でかいイオンモールは重宝。イトーヨーカドーやパルコも地味にいい仕事してる。
中町通りや縄手通り、その辺のディープな通り。面白い。
秋田県生まれの私からすると、松本市内は立派な都市です。
松本駅東口の様子。草間彌生カラーの看板が目を惹く
そこから車で15分も離れると、田園風景が広がります。
市としても、田園風景を残すような街づくりをしているそうです。
それなりのシティライフも楽しめて、本物の自然も味わえる。
なんかつまんないなぁ、と思うことがない。そんな街です。
子どもへの支援が手厚い
松本市は、子どもを大切にしてくれます。
子どもに対する手当は一通り揃っていますし、子どもがいる家庭なら、文化施設や美術館に無料で入館できるパスポートがもらえたりします。
これは色々優待が受けられるパスポート。提示するだけで大盛りとか、飲み物サービスしてくれる店が多い。
思いっきり遊べる公園も整備されているし、学校の先生、幼稚園・保育園の保育士さんは、よく子どものことを考えてくださる方が本当に多く感じる。
(いくつかの県を巡ったが、先生方、役所の方もどこか県民性が出ているような・・・厳しいところはほんと厳しい)
私の長男は発達障害(ADHD、ASD)ですが、松本市は基本的にどこの学校でも「特別支援学級」が整っています。
我が子は知的な遅れはないですが、癇癪を起こしてしまったり、集中できなくなることもしばしば。
普段は通常の学級に居ながら、落ち着かないときは特別支援学級の「情緒クラス」に移動して落ち着かせることもできます。
少し周りの子と違っても、それぞれの子に合わせて対応してくれるのは親としてありがたい。
どこでも1人で猛進する我が子↑
実際、長野県は特別支援学級に在籍する生徒の比率が、全国的にも多いようです。
これが一概に良い傾向とは言えないのですが、支援学級が多い=理解が浸透している、と言っていいと私は思うのです。
主に欧米では、発達障害の症状は「個性」として扱われていて、学校の友達の間でも普通のことだそうです。
出典:兵庫教育大学大学院連合学校 、横内氏ほか の「特別支援教育の対象となる児童生徒の都道府県別比較」
上図は「中学生」の調査ですが、特別支援学級在籍比率が圧倒的に長野県が多い(小学生もトップクラス)
野村総研の調査では「子育てしながら働ける環境がある」自治体で、松本市が第1位!
出典:野村総研 国内100都市を対象に成長可能性をランキング
更に「移住者にやさしく適度に自然がある環境で働く」項目では第2位とは驚きですが、納得。
松本市は子どもにも、働くパパママにも手厚いなと感じます。
魅力的な文化がたくさんある
長野県、松本市には、魅力的な食文化がたくさん。
生産量が全国2位の有名な蕎麦、文句なしに美味しいです。県内の至る所にある小木曽製粉所では、すごく美味い蕎麦がワンコインで味わえます。
私の大好物、小木曽製粉所の「肉つけ蕎麦」(税込748円、揚げ物ば別料金)、ざるそばは(大)でも税込550円
肉好きの私には、馬肉や山賊焼もすごく嬉しい美食!
水が綺麗でフルーツも美味しいので、日本酒やワインも絶品。
妻のお母さんが言っていました。
「ワインと小木曽があればいいわ!」
それくらい、素材として美味しいものがたくさん。本物の美味しさ、って言えばいいんですかね?
私は食べ物にこだわるので、嬉しい文化です。
それから食だけでなく、文化的な施設や色もたくさん残っているんです。
なんでも長野県は、美術館数110軒ほどもあり、東京を抜いて全国で第1位なのだとか。
草間彌生氏のアートで溢れる松本市美術館
松本市は世界的なアーティストである草間彌生さんの出生地でもあり、
世界的な指揮者・小澤征爾さんの縁の地でもあります。
言わずと知れた国宝の松本城、近代の学校建築としては初めて国宝に登録された旧開智学校校舎。
国宝・松本城。こっち側から撮影するのはきっとマニアだ!
ポテンシャル高すぎません?
子連れで行ける文化施設も豊富なので、こんな環境で子育てをしたい、という思いが叶えられました。
つまり松本市は何でもバランスよく揃っている!
都心には、いろんな誘惑や刺激があります。新しい文化や遊び、お店も大都会から取り入れられていきます。
でも、松本市には厳選された自然、文化、食、物が揃っていると思っています。
必要以上に選択に困らない。でも、無い物もほとんどない。バランスが良すぎます。
色んなころに興味がある私たちには、このバランスの良さが心地いいのでしょう。
しいて言うと、松本にいて私が恋しくなるのは・・・海!くらい。
海は無いですが、とにかく子育て家庭にとってはこの上ない環境じゃないかなと。
今まで地に足つかない私でしたが、子どもが大きくなるまでは松本にいるつもり。
いいですよ、松本市!