なんだか胸が痛い・・・あなたはそんな経験ありませんか?私は過去に胸の苦しさを何度も体験し、気胸だということで手術をして治しました。
私が今まで出会った人の中には「気胸になったことがある」という人が意外と多く、割と身近な病気なのでは、と思います。そんな胸の痛みで悩んでいる方、心配な方へ気胸の症状、対策をご紹介します。
気胸(ききょう)とは?
気胸(自然気胸、肺気胸とも呼ばれる)とは、何らかの原因で肺から胸腔(きょうくう)内に空気が漏れ、その空気が肺を圧迫して肺が空気を充分に取り込めなくなる症状です。胸腔とはすごく簡単に言うと、ろっ骨の内側の空間です。
肺の一部がごく小さな風船(ブラ、ブレブと言う)のような感じになり、それが破けて空気が漏れ出す、というイメージ。
症状は、胸の痛み、空気が吸えない等。ひどくなると、動悸、めまい、最悪の場合は命にも関わる病気です。
また、肩や背中に痛みを感じる方もおり、胸の病気とはわからないまま過ごしてしまう方も多いようです。
原因と治療
原因は未だはっきりしていない部分もありますが、ストレス、喫煙、痩せすぎなどが挙げられます。また事故などの外因性ショックでなる方もいます。
治療は軽度の場合は自然に治りますが、ある程度進行すると胸にホースのような物を挿し胸腔内に溜まった空気を抜くドレナージを行ったり、内視鏡手術で破れた部分を切除・保護するといった治療が必要になります。
急激に進行してしまった場合、即座に空気を抜かないと命に関わる場合もあるので、その場合は穿刺して空気を抜くこともあります。
漫画・ドラマ「医龍」を見たことがある方は覚えているかもしれませんが、物語の序盤、突然の気胸(緊張性気胸)で倒れてしまったミキを救うため、医師の朝田がボールペンを胸に突き刺して空気を抜く、という荒業を行っています。
あれがまさに緊急な状態です(医師意外は絶対にマネをしないでください。医師でも危険ですが 笑)。
私の場合は内視鏡手術を受け治療をしました。
内視鏡手術の場合は、胸に3か所ほど小さな穴(1cm程度)を開け、そこから内視鏡、器具などを挿入して手術します。患部を除去し、チタン性の保護膜のようなもので補強し終了です。手術は全身麻酔で2時間前後で終わり。
私の場合、術後すぐはICU(集中治療室)で様子を見られましたが、術後数時間後には自力でトイレも行きました(ただし激痛です 笑)。翌日からは食事もとることができ、4日程度で胸のドレーン(確か血が溜まらないようにするやつ)を抜いて5日で退院しました。
ちなみに術後2日くらいは胸が焼けるほどの激痛でした。でもその後再発もないので、手術を受けてよかったです。
対策と注意点
気胸の対策は、まずは禁煙です。気胸患者は喫煙者が7割前後だそうです。それから何の病気でもそうですが、体調管理とストレスをなくすこと。私の感覚ですが、ストレスが大きな原因の一つだと感じています。
私は手術を受けるまで4回ほど気胸になっていますが、必ず大きなストレスの後に症状が現れています。
これも主観ですが、姿勢が悪いとなりやすいです。おそらく、猫背になると胸郭が縮み肺を圧迫してしまうので、気胸になりやすいのではないかと思います。これも私の経験で、前かがみ、猫背を続けていると胸が痛みだします。
あと、若い瘦せ型の人ほどなりやすいというデータもあります。有名人でいうとBUMP OF CHICKENの藤原さん、嵐の相葉さんなど細身で長身の方が気胸になっています。これまた主観ですが、痩せている人は余分な肉がないので肺が必要膨らみやすく損傷しやすいのでは、と思います。瘦せ型の人が太るのも結構難しいのですが、太るとなりにくそうですね。
医療機関を受診する際の注意点ですが、できれば呼吸器内科や循環器内科を受診した方がいいです。私は当初一般的な内科を受診し、誤診された経験があります。その後呼吸器の先生に診てもらって発覚したのです。もちろんトータルで見ているクリニックなどでも診断はできます。また、診断の際はレントゲンでわかります。私は術前に患部を特定するためにCTも受けました。
だいぶ主観が入って申し訳ないのですが、一応経験者なので参考にしていいと思います 笑
まとめ
気胸の対策を簡単にまとめると、
・規則正しい生活を送る
・ストレスを溜めない、発散する
・ご飯をたくさん食べる(痩せすぎない)
・姿勢を正しくする
という一般的に健康的な生活が必要、ということになります。
また、少しでも胸に異変を覚えた方は、すぐに医療機関を受診してくださいね。
何もなければそれでよし、何かあったら早めの対処が大切です。