2017年。ついに厚生労働省が副業・兼業を推進するガイドラインを提示する方向になりました。
こっそり副業をしていた人には朗報かもしれません。副業をしていなかった人も、これからの動き方を考える機会かもしれません。
今回は、そんな副業について触れていきます。
副業・兼業ガイドライン案提示
2017年、厚労省は副業・兼業を後押しするガイドライン制定に向けて具体的に動き出しました(以前から動いてはいました)。
なぜ副業・兼業を後押しするのでしょうか?
1 離職せずとも別の仕事に就くことが可能となり、労働者が主体的にキャリアを 形成することができる。
2 本業の安定した所得を活かして、自分がやりたいことに挑戦でき、自己実現を 追求することができる。
3 所得が増加する。
4 働きながら、将来の起業・転職に向けた準備ができる。
引用:「副業・兼業の推進に関するガイドライン骨子(案)」厚生労働省
今までは1つの企業にがんじがらめになる例がとくに日本では一般的でした。副業・兼業を認めることで、社員が主体的にキャリアを形成できるだろう、というのが主な理由です。
この動きは安倍政権が力を入れている「働き方改革」の一環です。
働き方改革には他に以下のテーマがあります。
・残業規制
・テレワーク(在宅勤務)の推進
・同一労働同一賃金
これらは、かつての日本型企業のルールに囚われずに仕事をするためにはとても前向きなテーマだと思います(少なくとも表向きは)。
日本はこれから超・超高齢化社会へと突入します。3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という「2025年問題」も間近です。
そうなると、労働人口は減る一方。いままでのようながんじがらめの規則では、国がまわらなくなると考えられたのでしょう。
じゃあ来年から副業できるようになるの?
しかし。来年からどんな企業でも副業ができるようになるわけではないようです。
政府は、2017年末にガイドラインを制定するようです。具体的には厚労省の「モデル就業規則」というものを改訂します。
このモデル就業規則とは、企業が就業規則を定める際に参考にするものです。現在は副業・兼業を「原則禁止」にしていますが、それを「原則容認」に変更するとのこと。
つまり、強制力はないのです。
あとは企業側で判断してねーということです。
今後どうなるのか
現在は、ロート製薬、サイボウズが副業を解禁しています。
おそらく、大手企業は順次解禁していくことになるのではないかと思います。
政府として推奨しているものなので、解禁した方が印象はいいですよね。
いずれにしても、残業規制やテレワークの動きは少しずつ広がっていくでしょう。
その際に、本業1つに縛られずに副業でマルチな能力を身につけていくことは今後重要になってきます。
昨今はIoTが浸透してきて、ネットを利用した技術がかなり進んできています。AIの進歩もすさまじい勢いです。
どんな仕事がAIに奪われるかわかりません。縦割りだった業界が、ネットワークにより横割りの関係になっていくでしょう。
つまり、1つのことだけで食っていく、というのが難しくなっていく時代です。
これからの準備のために、副業となりえるスキルは身につけておくべきです。
うわあ、がんばらないサイトなのに頑張れって言ってるようだ。
いいえ、将来がんばらないために、今仕込んでおこう!ということです。
まとめ
副業・兼業の容認は、現状は企業に対し強制力のあるものではありません。
しかし、今後働き方は多様化していきますし、技術の進歩に伴い誰でもできる仕事は減るでしょう。
そうなる前に、人間にしかできないスキルを身につけておけば、まだしばらくは安心できそうです。
もしあなたの会社が副業解禁したら、ぜひ副業もしくは、それにつながるスキルを身につけることをおすすめします。