きっかけは、妻の入院
私は妻と4歳の子供と暮らしています。今年、めでたく第2子を授かりまして、幸せな生活を送っていました。 子供は幼稚園児ですが、私はサラリーマンなので妊婦の妻に幼稚園の送り迎えをお願いしていました。 しかし、平穏な日々とはいきませんでした。 ある日の朝、会社について仕事を始めようと思った矢先。 ♪♪♪♪♪ 私「(あれ、妻から電話だ)もしもし?」 ?「あのー、○○さんの旦那さんですか?」 私「え?はい、そうです・・・」 妻からの電話に妻が出ないということで「何かあった」と悟りました。 妻は、幼稚園に向かう途中の道路でうずくまっていたとのこと。 幸い、ママ友が通りかかって救急車を呼んでくれたため、すぐに病院に搬送され事なきをえました。 そして妻は「切迫早産」であると、診断されるのです。 厳密に言うと「子宮頚管無力症」。子宮口が開いてしまい、そのままでは早産してしまう恐れがある症状です。 子宮頸管無力症については、こそだてハックさんの記事に詳細が書かれていますので、参考にしてください。 「子宮頚管無力症とは?原因と症状は?手術で治療できる?」こそだてハック まだ23週目だったため、赤ちゃんが出てきてしまったら後遺症が残る可能性もありますし、最悪亡くなることもあります。 妻は早産を回避するため、手術を受けることになりました。核家族は他に助けてくれる人がいない
妻が倒れ、手術、入院しました。当然、家のことは全て自分がやらなくてはなりません。 私たちはこのとき、転職で千葉県に移り住んできたばかりでした。お互いの実家も遠く、親族も知人も近くにいない状況のいわゆる核家族。誰かを頼ることもできない状態だったのです。 手術は無事終わったのでほっとしました。目が覚めた妻は「ごめんね…」と繰り返すばかり。 私は「大丈夫だよ、パパはなんでもできるから!」と強がるしかありませんでした。 妻は妊婦でしたが専業主婦だったため、家庭のことは大抵任せていました。 炊事、洗濯、子供の送り迎え、掃除…全て一人でこなさなくてはなりません。 そして都合の悪いことに、公立幼稚園だったためあまり融通が利きません。延長保育もできるのですが、夕方5時が最大で普通に仕事をしていては間に合いません。転職したばかりで有休もそんなにないし… 頭も体もフル回転で、数日は有休で乗り切りましたが、限界がきてしまいました。そして、時短勤務にすることを決断しました。時短勤務制度はまだ世の中に浸透していない
会社で就業規則を見てみたところ、時間短縮勤務がしっかり記載されていました。 私は就業規則をプリントアウトし、すぐに上司のもとへかけつけました。 上司が理解ある人でよかったです。 状況を話すと、理解してくれて、転職間もない私に時短勤務を許可してくれたのです。 私の申請内容は、6時間勤務です。6時間であれば、幼稚園の送り迎えに間に合う時間です。 翌週からさっそく時短勤務に入りました。 時短勤務は会社で初のケースだったようで、同僚は「そんな制度あったんだ」と口を揃えて言うのです。いかに世の中に時短勤務が浸透していないか、身にしみて感じました。 時短勤務については、厚生労働省のガイドブックでも定められています。ご存知ない方はぜひ「育児・介護休業制度ガイドブック(厚生労働省)」をご覧ください。 夕方4時。現職はフレックス勤務ではないため、同僚がみんなまだ仕事をしている姿を横目に帰るのは、少し気がひけます。 (でも、育児のため、子供のため、妻のため!) と自分に言い聞かせ、会社を後にする日々が続くのでした。勤務時間が短くても育児と家事は楽ではなかった
時短勤務を始めてからの私の生活はこのようなスケジュールでした。5:40 起床〜朝食・お弁当作り、洗濯
8:15 幼稚園へ送り
9:15 出勤
16:15 退勤
17:00 幼稚園迎え
17:30 子供のお風呂
18:30 夕飯〜子供と遊ぶ
20:00 子供就寝〜炊事、洗濯、掃除など
21:30 入浴
22:00 自由時間
22:30 就寝
慣れない家事をし、仕事の効率アップを図り、子供のことも考え。時間配分をきっちり行って少しの自由時間と睡眠時間はしっかりと確保しました。私が最後の砦だったので。時間に起こすとわかりにくいですが、ものすごく慌ただしく大変でした。
朝はお弁当と朝食の準備をしながら子どもの支度の手伝いをし、洗濯もまわし、出かける前に干し…会社ではむだ話もせず、タスクをしっかりと管理しながら効率アップに努め。
子どもを迎えに言って先生に話しを聞いたり、子供の話しを聞いたり、遊び相手になったり。
子どもを寝かせてからももう一仕事、家事と翌日の準備をし。
こんな生活を送って、思いました。
妻よ、いつもありがとう
専業主婦って、申し訳ないけれど会社勤めより楽じゃないかと思っていました。
確かに、妻に聞くと1日2〜3時間は自由時間があるよ、とのことでしたが。
しかしそれ以上に、思いの外考えることが多いのです。
朝と晩は、主婦にとっていわば「繁忙期」です。専業主婦は専業主婦の責任をもって、しっかりと家事をこなし、栄養を考えた食事を作ってくれているのです。
もちろん、夫婦共働きで頑張っている人たちは世の中にたくさんいます。
しかし、そういう問題ではないと思うのです。家族には家族なりの課題があるし、暮らし方があります。
共働きなら料理や家事に割く時間が減るし、どうしても専業と同じ質を保つのは難しい。
専業主婦はには専業主婦の責任があります。それなりの生活の質を家族に与えなければならないプレッシャーを感じていると思うのです。
仕事に出るのと、専業主婦。どっちが大変かは測れないし、どちらも簡単じゃありません。
時短勤務で家のことを全てやったからこそ、わかったことです。